
【CodeRabbit】でAIコードレビューを導入してみた
開発今回は CodeRabbit(コードラビット) を題材に、「これ読めばだいたい分かる」ブログを書きます。
読み終わったらこんな状態になるのがゴールです👇
- CodeRabbitが どういうサービス で 何ができるか が分かる
- 料金感 が分かる
- 導入方法 が分かる(まず動かせる)
- チーム運用で効く いい設定(.coderabbit.yaml) が分かる
CodeRabbitってなに?
一言でいうと、 GitのPR上で動くAIコードレビュー です。
PRを作ると、CodeRabbitがレビューコメントを付けてくれて、必要ならそのままPR上で会話できます。
対応してるGitプラットフォームも幅広くて、 GitHub / GitLab / Azure DevOps / Bitbucket あたりは普通にいけます。
何ができる?(ざっくり機能)
使ってて「助かる〜」ってなるのは、このへんです。
1) PRの要約を作ってくれる
レビューって、そもそも「このPR、何してるの?」の把握から時間かかるじゃないですか。
そこを 先に要約して出してくれる のが地味に効きます。
2) 変更行に対してレビューコメントしてくれる
- 「ここバグりやすそう」
- 「ここ可読性落ちるかも」
- 「この条件漏れそう」
- 「この命名だと誤解しそう」
みたいな“人がよく指摘するやつ”を、まず一発目で拾ってくれます。
3) PR上で会話できる(ここが強い)
PRコメントで @coderabbitai 宛に質問すると、追加で観点を変えたレビューをしてくれたりします。
料金は?(2025年12月時点)
料金はプランがいくつかありますが、ざっくり押さえるならここ。
- Free:$0(個人のrepoのみ)
- Pro: $24/月(年払い) or $30/月(月払い) / 開発者
※「開発者課金」って書くと不安になるけど、要は PRを作る側(contributing developers) を軸に考える感じです。
まずはFreeで触って、いけそうならPro、が一番ラクです。
導入方法(まず動かす)
ここでは GitHub想定 で最短導入を書きます。
(他のプラットフォームも公式ガイドがあるので、流れはほぼ同じです)
手順
- CodeRabbitにGitHubでログイン
- 連携したいOrganization(または個人)を選ぶ
- CodeRabbitアプリをインストール(対象リポジトリを選ぶ)
- PRを作る
- PR上にCodeRabbitのコメントが付いたら成功!
「PR作ったけど反応ない…」ときの確認ポイント
- アプリのインストール対象にそのrepoが含まれてるか
- 権限(Permissions)周り
- PRがDraftになってないか
“いい設定”のやり方:.coderabbit.yaml を育てる
CodeRabbit、導入だけでも動くんだけど、 真価は設定 です。
おすすめは リポジトリ直下に .coderabbit.yaml を置いて、レビュー方針をコード化 するやり方。
さらに、今UIでいじってる設定があるなら、PRコメントでこれ叩くとYAMLで吐き出せます👇
@coderabbitai configuration
最小構成:まずはこのくらいでOK
まずは「 日本語 」「 要約あり 」「 自動レビューON 」くらいから始めるのが無難です。
# まずは「日本語」「要約あり」「自動レビューON」くらいから language: "ja-JP" reviews: profile: "chill" # 最初はchillが無難(うるさすぎない) high_level_summary: true auto_review: enabled: true drafts: false # Draft PRはレビューしない chat: auto_reply: true
profile は chill と assertive があって、assertive の方が指摘多め(=ノイズ増えがち)です。
最初は chill → 慣れたらassertive がおすすめ。
チーム運用で効く:おすすめ設定6つ
ここからが本題。
「導入したけど、結局使われなくなる」を防ぐなら、これが効きます。
1) まず “うるさくしない”
最初から指摘が多すぎると、みんなミュートします(あるある)。
なので最初は profile: chill でスタート。
2) Draft PRはスキップ
WIP段階でコメントされるとノイズになるので、Draftは切るのが無難。
reviews: auto_review: enabled: true drafts: false
3) 高レベル要約はON
レビューする側が読むコストが下がるので、これはON推奨。
reviews: high_level_summary: true
4) “ディレクトリ別に観点を変える”(これが一番うまい)
フロントとバックで「見てほしいポイント」って違うじゃないですか。
それをルール化できると、レビューが一気に実用寄りになります。
(例:UHDっぽく、React/TS と Go/SQL を分ける)
reviews: path_instructions: - path: "frontend/**" instructions: | React/TypeScriptの観点でレビューしてください。 - Hooksの依存配列、再レンダリング - 型の安全性(any回避、null/undefinedの扱い) - MUI/Tailwindのスタイルの無駄・可読性 - path: "backend/**" instructions: | Goの観点でレビューしてください。 - エラーハンドリングとreturn漏れ - deferでのリソース解放 - goroutine競合や共有データの扱い - path: "**/*.sql" instructions: | SQLの観点でレビューしてください。 - JOINでNULLになるケースの考慮 - インデックス/検索条件 - 意図しない全件スキャンの可能性
5) ノイズの元を避ける(自動生成・依存系など)
例えば dist/ とか vendor/ とか、レビューしても意味薄いところは対象外にしたくなります。
(ここはチームの構成に合わせて調整)
6) 静的解析・セキュリティ系ツールと組み合わせる
AIの指摘は「気づき」に強い。
一方で lint / SAST は機械的に強い。
まとめ:CodeRabbitは“レビューの相棒”にちょうどいい
CodeRabbitは、ざっくり言うと PRレビューの初速と品質の底上げ に効くツールです。
- まず導入してPRで動かす
.coderabbit.yamlを置くprofileとpath_instructionsを育てる
これだけで、レビュー体験がだいぶ変わります。
特に、レビューが属人化しがちなチームや、レビュー待ちで手が止まりがちな場面では、 「最初の一歩のレビュー」をAIに任せられる のがかなり助かります。
人のレビューを置き換えるというより、 人が本当に見るべきポイントに集中できる状態 を作れるのが良さですね。
UHDでもまずは小さめのリポジトリや、変更が多い機能開発のPRから試して、profile や path_instructions を育てつつ、チームに合う形に寄せていきたいと思います。
うまくハマれば、レビューのスピードも品質も一段上がるはずなので、 今後も積極的に活用していきます!