【CodeRabbit】でAIコードレビューを導入してみた

【CodeRabbit】でAIコードレビューを導入してみた

開発
原
公開日:2025/12/24
読了目安:2分で読めます

今回は CodeRabbit(コードラビット) を題材に、「これ読めばだいたい分かる」ブログを書きます。

読み終わったらこんな状態になるのがゴールです👇

  • CodeRabbitが どういうサービス何ができるか が分かる
  • 料金感 が分かる
  • 導入方法 が分かる(まず動かせる)
  • チーム運用で効く いい設定(.coderabbit.yaml) が分かる

CodeRabbitってなに?

一言でいうと、 GitのPR上で動くAIコードレビュー です。
PRを作ると、CodeRabbitがレビューコメントを付けてくれて、必要ならそのままPR上で会話できます。

対応してるGitプラットフォームも幅広くて、 GitHub / GitLab / Azure DevOps / Bitbucket あたりは普通にいけます。


何ができる?(ざっくり機能)

使ってて「助かる〜」ってなるのは、このへんです。

1) PRの要約を作ってくれる

レビューって、そもそも「このPR、何してるの?」の把握から時間かかるじゃないですか。
そこを 先に要約して出してくれる のが地味に効きます。

2) 変更行に対してレビューコメントしてくれる

  • 「ここバグりやすそう」
  • 「ここ可読性落ちるかも」
  • 「この条件漏れそう」
  • 「この命名だと誤解しそう」

みたいな“人がよく指摘するやつ”を、まず一発目で拾ってくれます。

3) PR上で会話できる(ここが強い)

PRコメントで @coderabbitai 宛に質問すると、追加で観点を変えたレビューをしてくれたりします。


料金は?(2025年12月時点)

料金はプランがいくつかありますが、ざっくり押さえるならここ。

  • Free:$0(個人のrepoのみ)
  • Pro: $24/月(年払い) or $30/月(月払い) / 開発者

※「開発者課金」って書くと不安になるけど、要は PRを作る側(contributing developers) を軸に考える感じです。
まずはFreeで触って、いけそうならPro、が一番ラクです。


導入方法(まず動かす)

ここでは GitHub想定 で最短導入を書きます。
(他のプラットフォームも公式ガイドがあるので、流れはほぼ同じです)

手順

  1. CodeRabbitにGitHubでログイン
  2. 連携したいOrganization(または個人)を選ぶ
  3. CodeRabbitアプリをインストール(対象リポジトリを選ぶ)
  4. PRを作る
  5. PR上にCodeRabbitのコメントが付いたら成功!

「PR作ったけど反応ない…」ときの確認ポイント

  • アプリのインストール対象にそのrepoが含まれてるか
  • 権限(Permissions)周り
  • PRがDraftになってないか

“いい設定”のやり方:.coderabbit.yaml を育てる

CodeRabbit、導入だけでも動くんだけど、 真価は設定 です。
おすすめは リポジトリ直下に .coderabbit.yaml を置いて、レビュー方針をコード化 するやり方。

さらに、今UIでいじってる設定があるなら、PRコメントでこれ叩くとYAMLで吐き出せます👇

@coderabbitai configuration

最小構成:まずはこのくらいでOK

まずは「 日本語 」「 要約あり 」「 自動レビューON 」くらいから始めるのが無難です。

# まずは「日本語」「要約あり」「自動レビューON」くらいから language: "ja-JP" reviews: profile: "chill" # 最初はchillが無難(うるさすぎない) high_level_summary: true auto_review: enabled: true drafts: false # Draft PRはレビューしない chat: auto_reply: true

profile は chill と assertive があって、assertive の方が指摘多め(=ノイズ増えがち)です。
最初は chill → 慣れたらassertive がおすすめ。

チーム運用で効く:おすすめ設定6つ

ここからが本題。
「導入したけど、結局使われなくなる」を防ぐなら、これが効きます。

1) まず “うるさくしない”

最初から指摘が多すぎると、みんなミュートします(あるある)。
なので最初は profile: chill でスタート。

2) Draft PRはスキップ

WIP段階でコメントされるとノイズになるので、Draftは切るのが無難。

reviews: auto_review: enabled: true drafts: false

3) 高レベル要約はON

レビューする側が読むコストが下がるので、これはON推奨。

reviews: high_level_summary: true

4) “ディレクトリ別に観点を変える”(これが一番うまい)

フロントとバックで「見てほしいポイント」って違うじゃないですか。
それをルール化できると、レビューが一気に実用寄りになります。

(例:UHDっぽく、React/TS と Go/SQL を分ける)

reviews: path_instructions: - path: "frontend/**" instructions: | React/TypeScriptの観点でレビューしてください。 - Hooksの依存配列、再レンダリング - 型の安全性(any回避、null/undefinedの扱い) - MUI/Tailwindのスタイルの無駄・可読性 - path: "backend/**" instructions: | Goの観点でレビューしてください。 - エラーハンドリングとreturn漏れ - deferでのリソース解放 - goroutine競合や共有データの扱い - path: "**/*.sql" instructions: | SQLの観点でレビューしてください。 - JOINでNULLになるケースの考慮 - インデックス/検索条件 - 意図しない全件スキャンの可能性

5) ノイズの元を避ける(自動生成・依存系など)

例えば dist/ とか vendor/ とか、レビューしても意味薄いところは対象外にしたくなります。
(ここはチームの構成に合わせて調整)

6) 静的解析・セキュリティ系ツールと組み合わせる

AIの指摘は「気づき」に強い。
一方で lint / SAST は機械的に強い。


まとめ:CodeRabbitは“レビューの相棒”にちょうどいい

CodeRabbitは、ざっくり言うと PRレビューの初速と品質の底上げ に効くツールです。

  • まず導入してPRで動かす
  • .coderabbit.yaml を置く
  • profilepath_instructions を育てる

これだけで、レビュー体験がだいぶ変わります。

特に、レビューが属人化しがちなチームや、レビュー待ちで手が止まりがちな場面では、 「最初の一歩のレビュー」をAIに任せられる のがかなり助かります。
人のレビューを置き換えるというより、 人が本当に見るべきポイントに集中できる状態 を作れるのが良さですね。

UHDでもまずは小さめのリポジトリや、変更が多い機能開発のPRから試して、profilepath_instructions を育てつつ、チームに合う形に寄せていきたいと思います。
うまくハマれば、レビューのスピードも品質も一段上がるはずなので、 今後も積極的に活用していきます!


CordRabbit

原
原 耕介
エンジニア
はじめまして。原と申します。 24歳のときに代表と会社を立ち上げ、少数精鋭のチームで日々新しい挑戦を続けています。フロントエンドを中心に開発を行っています。